こんにちは。
50代独身、実家暮らしのいさこです。
不倫、復讐ーー。
この言葉を聞くと、ドロドロした愛憎劇や、観ているこちらまで「うわぁ……」となるような、激しい復讐劇を想像しませんか?
わたしも最初は、そんな感じの映画なのかなと思っていました。
ところが、実際に観てみると、ちょっと違う。
ドロドロしていない。
ハラワタが煮えくり返るような感じでもない。
むしろ、静かで、淡々としている。
でも、その静けさがなんとも不気味でおもしろい。
「こんな復讐の仕方があるんだ」と思わせてくれる、わたしにとっては新感覚の復讐劇でした。

あらすじは以下です。
漫画家・佐和子の新作漫画のテーマは・・「不倫」 そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳と不倫をしていた俊夫は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。この漫画は、完全な創作?ただの妄想?それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく・・・
Filmarksより引用
(https://filmarks.com/movies/96170#goog_rewarded)
とにかくキャストがいい!
まず、この映画。
キャストが強いんです。
黒木華さん、柄本佑さん、奈緒さん、金子大地さん、そして風吹ジュンさん。
……もう、この名前を並べただけで「絶対に観てみたい」と思いませんか?
わたしはこういう、派手な演出よりも俳優さんの演技でじわじわ引き込んでくる映画が好きなので、かなり楽しめました。
しかも登場人物がそれほど多くない。
これもわたしにはよかったです。
登場人物が多い映画だと、
「この人、誰だっけ?」
となることがあるんですよね(笑)
その点、この映画は人物関係が比較的わかりやすく、物語に集中しやすかったです。
黒木華さんの「間」が、とにかくいい
主人公を演じる黒木華さん。
何がいいって、「間」がすごくいいんです。
セリフを言うまでの、ほんの少しの間。
相手を見つめるときの間。
何かを考えているような、考えていないような表情。
その淡々とした演技が、とても印象に残りました。
「はい、今演技していますよ!」
という感じがまったくないんですよね。
普通にそこにいる人を見ているような感覚。
だからこそ、主人公が何を考えているのかが、かえって気になる。
静かなのに目が離せない。
黒木華さんって、こういう役が本当に上手いなぁと思いました。
なぜか憎めない夫・柄本佑さん
そして、不倫をしている夫を演じる柄本佑さん。
普通なら、
「この夫、許せん!」
となるところですよね。
ところが……。
なぜか憎めないんです(笑)
いや、不倫しているんですよ?
普通なら怒りポイント満載のはずなのに、どういうわけか「嫌いになれない」。
柄本佑さんの、シリアスなのにどこかコミカルな演技。
この相反する感じが、とても自然なんです。
重たいテーマなのに、柄本佑さんが出てくると、ほんの少し空気が変わる。
こういうところも、映画全体を観やすくしていたように思います。
不倫相手の奈緒さんも、なぜか嫌いになれない
そして、夫の不倫相手である千佳を演じる奈緒さん。
この千佳がまた……。
なぜか堂々としてるんですよ(笑)
「あなた、不倫相手ですよね?」
と、こちらが言いたくなるくらい(笑)
不倫映画って、不倫している女性が「憎たらしい存在」として描かれることも多いじゃないですか。
ところが、この映画の千佳は、なぜかそうならない。
もちろん、やっていることはやっているんだけど、わたしはなぜか嫌いになれませんでした。
むしろ、
「こういう人、嫌いじゃないな」
なんて思ってしまったり。
これも奈緒さんの演じかたが絶妙だったからなのかもしれません。
金子大地さんの教習所の先生もいい
そして、金子大地さん演じる教習所の先生。
正直に言います。
「現実にこんな先生いるかな?」
とは思いました(笑)
でも、なぜか自然に受け入れられる。
これも金子大地さんだからなのかな。
いわゆる「イケメンですよ!」という感じを前面に押し出していないところもよかったです。
イケメンを押しつけてこない演出というか……。
上から目線で失礼(笑)
でも、そういうところが、この映画には合っていたように思います。
そして、風吹ジュンさんがいい
そして、わたしが個人的に一番好きだったのが、風吹ジュンさん。
もうね。
風吹ジュンさんがいいんです。
最近は誰かのお母さん役をされることも多いですが、やっぱりおキレイ。
そして、この映画では、娘のことを気にかけながらも、深くは探らない。
でも、ちゃんと見守っている。
その距離感がすごくいいんです。
親って、子どものことが気になりますよね。
「どうしたの?」
「何かあった?」
と根掘り葉掘り聞きたくなることもある。
でも、あえて踏み込みすぎず、そっと見守る。
風吹ジュンさんが演じるお母さんだからこそ、この映画の空気感が成立しているんじゃないかな。
……なんて、勝手に思っております(笑)
派手じゃないからこそ、じわじわ残る
「先生、私の隣に座っていただけませんか?」
というタイトルからして、ちょっと不思議ですよね。
そして、テーマは不倫と復讐。
でも、いわゆる「ドロドロの不倫復讐劇」を期待して観ると、少し印象が違うかもしれません。
大声で怒鳴ったり、激しくぶつかったりするような復讐ではない。
もっと静かで、淡々としていて、だからこそ怖い。
そして、観終わったあとに、
「そういうことだったのか……」
と、じわじわ考えてしまう。
そんな映画でした。
まとめ
不倫と復讐がテーマなのに、なぜか登場人物を嫌いになりきれない。
それが、この映画のおもしろさのひとつなのかもしれません。
黒木華さんの静かな演技。
柄本佑さんのシリアスとコミカルの絶妙なバランス。
奈緒さんの堂々とした不倫相手。
金子大地さんの教習所の先生。
そして、やさしく見守る風吹ジュンさん。
キャストのみなさんが本当によかったです。
派手な復讐劇ではありません。
でも、静かだからこそ、じわじわ効いてくる。
「ちょっと変わった不倫・復讐ものを観てみたい」
という方には、ぜひ観てほしい映画です。
わたし自身、「不倫と復讐」という言葉から想像していたものとは、いい意味で違っていました。
こういう復讐劇もあるんだなぁ。
そんなふうに思わせてくれた一本でした。
気になった方はぜひチェックしてみてください。


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