こんにちは。
50代独身、実家暮らしのいさこです。
訪問介護を利用しようと思ったとき、こんな疑問を持ったことはありませんか?
「家族と一緒に暮らしていると、ヘルパーさんに掃除や料理をお願いできないの?」
「家族が仕事で日中いない場合はどうなるの?」
訪問介護の利用を考えている方にとって、気になるところですよね。
わたしは訪問介護の仕事を10年以上経験してきましたが、ヘルパーに頼めること、頼めないことについて、疑問に思う方は少なくありません。
そこで今回は、同居家族がいる場合の訪問介護について、できることとできないことを整理してみたいと思います。
訪問介護でできること・できないこと
訪問介護のサービスは、大きくわけると「身体介護」と「生活援助」の2つがあります。
同居家族がいる場合、この2つは少し考え方が違います。
① 身体介護は同居家族がいても利用できる
身体介護とは、食事や入浴、排泄など、利用者さんの身体に直接関わる介助のことです。
例えば、
- 食事の介助
- 入浴の介助
- トイレやおむつ交換の介助
- 着替えの介助
などがあります。
こうした身体介護は、同居家族がいるからという理由だけで利用できなくなるものではありません。
家族が介護できる場合でも、身体介護が必要であれば、介護保険のルールに沿ってサービスを利用できます。
介護は毎日のことです。
家族だけで何とかしようと頑張りすぎると、介護する側の身体にも心にも負担がかかってしまいます。
無理をせず、利用できるサービスを上手に活用したいですね。
② 生活援助は同居家族がいると利用できないの?
生活援助とは、調理や掃除、洗濯、買い物など、日常生活に必要な家事を支援するサービスです。
例えば、
- 本人の食事を作る
- 本人が日常的に使う場所を掃除する
- 本人の衣類を洗濯する
- 本人に必要な日用品や食材を買いに行く
といった内容です。
生活援助については、同居家族がいる場合、原則として利用が制限されることがあります。
ただし、ここで覚えておきたいのは、同居家族がいるからといって、必ず生活援助が利用できないわけではないということです。
例えば、次のような事情が考えられます。
- 同居家族が病気や障害などのため、家事を行うことが難しい
- 家族自身が高齢で、十分な家事を行うことが難しい
- 家族が仕事などで不在にしており、本人の生活に必要な援助を十分に行えない
- 家族の介護負担が大きく、家事まで担うことが難しい
このような場合は、本人や家族の状況を確認したうえで、生活援助が必要と判断されることがあります。
大切なのは、家族が同居しているかどうかだけで判断するのではなく、本人にどのような支援が必要なのか、家族がどこまで対応できるのかという点です。
利用できるかどうかは個々の状況によって異なるため、ケアマネジャーに相談してみましょう。
ヘルパーに頼めない家事もある
生活援助が利用できる場合でも、何でもお願いできるわけではありません。
「訪問介護の現場で感じたこと」
わたしは訪問介護の仕事を10年以上してきました。
そのなかで、制度上のルールと、実際の現場との間に難しさを感じることもありました。
例えば、利用者さんが普段使っていない部屋やスペースの掃除をすることがありました。
また、はっきりと確認できたわけではありませんが、家族も食べるのだろうなと思う量や献立で調理をすることもありました。
もちろん、それぞれのご家庭には事情があると思いますし、外から見ただけではわからないこともあります。
ただ、訪問介護の仕事は、決められた時間のなかで、利用者さんの生活を支える仕事です。
制度で決められた範囲と、実際の暮らしのなかで必要とされること。その間で、難しさを感じる場面もありました。
わたし自身、これといった解決策を見つけられたわけではありません。
だからこそ、訪問介護を利用する方にも、ヘルパーにできることとできないことがあると知っておいていただけたらと思います。
訪問介護は、あくまでも介護保険を利用する本人の日常生活を支えるためのサービスです。
そのため、次のような家事は原則として対象外になります。
家族の分の料理や買い物
本人の食事を作ることは生活援助の対象になり得ますが、同居家族の分までまとめて料理を作ることは、原則として対象外です。
買い物も同じで、本人に必要な食材や日用品などが基本となります。
家族の衣類の洗濯
本人の衣類を洗濯することは対象になり得ますが、家族全員の衣類をまとめて洗うことは、原則としてできません。
家族が使う部屋の掃除
本人が日常的に使う場所の掃除は対象になり得ます。
一方で、家族だけが使う部屋の掃除や、家族のための家事は対象外です。
リビングなどの共用スペースについても、本人の生活に必要な範囲かどうかを確認する必要があります。
日常的な家事の範囲を超えること
例えば、
- 窓ガラスの大がかりな掃除
- 庭の草むしり
- 家具の移動
- ペットの世話
などは、原則として介護保険の訪問介護では対応できません。
ただし、実際の取り扱いはサービスの内容や状況によって確認が必要です。
「ついでにこれもお願いしたい」と思うことがあっても、介護保険のサービスとして対応できる範囲には決まりがあるんですね。
同居家族も高齢だったり、介護が必要だったりする場合は?
例えば、高齢の夫婦が二人で暮らしていて、夫には介護が必要。でも、妻も高齢で家事をするのが大変……。
そんなご家庭もあると思います。
この場合も、ヘルパーが家族の分の家事を自由に引き受けられるわけではありません。
ただし、同居家族が高齢であることや、病気・障害などの事情があることは、本人への生活援助が必要かどうかを判断するうえで考慮される場合があります。
また、同居している家族自身にも介護が必要なら、その方自身の状態に応じて、要介護認定やケアプランについて相談することも大切です。
家族だからといって、どちらか一人がすべてを背負わなければならないわけではありません。
それぞれの状況に合わせて、利用できる支援を考えていきたいですね。
まとめ:同居家族がいても、まずは相談してみよう
訪問介護には、できることとできないことがあります。
今回のポイントをまとめると、
- 身体介護は、同居家族がいることだけを理由に利用できなくなるものではない
- 生活援助は、同居家族がいる場合に制限されることがあるが、個々の事情によって利用できる場合もある
- 家族の分の家事や日常生活の範囲を超える家事は、原則として対象外
- 利用できるサービスは、本人や家族の状況を踏まえて確認することが大切
ということです。
「家族と一緒に暮らしているから、ヘルパーさんには何も頼めない」と思い込んでしまう必要はありません。
介護が必要な方の状態も、家族の状況も、それぞれ違います。
だからこそ、まずは担当のケアマネジャーに、今困っていることや家族の状況を具体的に伝えてみてください。
まだ介護保険を利用していない方は、地域包括支援センターに相談する方法もあります。
家族だけで頑張りすぎず、利用できる支援を上手に取り入れていきましょう。
※この記事は一般的な制度の説明です。実際に利用できるサービスや範囲は、本人・家族の状況や自治体の運用などによって異なる場合があります。詳しくは担当のケアマネジャーや市区町村の窓口にご確認くださいね。


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