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【介護体験記 第2章 #18】夜中の失禁、何度着替えさせても終わらない【在宅介護の現実】

父の介護記録

こんにちは。
50代独身、実家暮らしのいさこです。

前回は、父が一人でトイレに行けていたころから、少しずつ介助が必要になっていった過程を書きました。
その中でも、わたしたちを一番悩ませたのが「夜間の失禁」でした。
▶前の記事(介護体験記 第2章 #17 少しずつ、でも急激に変わっていった父【トイレの変化編】)

父の介護で、わたしが一番大変だったと思うのが「夜間の失禁」です。

昼間のトイレ介助ももちろん大変でした。

でも、夜中に何度も起こされ、眠い目をこすりながら父の着替えをしたり、シーツを交換したりする。

それが毎日のように続くと、体力的にも精神的にも、少しずつ追い詰められていきました。

夜中に何度も父をトイレに連れていく

父の失禁が増えてきたころ、わたしたちは少しでも漏れる回数を減らそうと、夜中に何度か父をトイレへ連れていくことにしました。

寝ている父がモジモジしていると、

「お父さん、トイレ行こうか」

と母が起こして、トイレへ連れていきます。

最初のころは、母一人でもなんとか対応できていました。

でも、父の歩行状態が悪くなるにつれて、次第に母一人では難しくなっていきました。

父の体を支えながらトイレまで連れていく。

トイレで座らせる。

終わったらまた立たせて、寝室まで連れて戻る。

これを夜中に何度もするのです。

そのうち、

「お母さん一人じゃ無理だから、ちょっと来て」

と、母がわたしを起こすようになりました。

母がわたしを起こすために「ワイヤレスチャイム」を購入

でも、あるとき思ったんです。

母がわたしを起こすために、わざわざわたしの部屋までくるのも大変なんじゃないか。

とくに、父がトイレに間に合わず失禁してしまったとき。

父を着替えさせるには、わたしの手も必要です。

そのたびに母がわたしの部屋まできて、わたしを起こして……というのは、母にとっても負担でした。

そこで、ワイヤレスチャイムを購入しました。

両親の寝室のベッドのところに、押しボタンを置きます。

そして、わたしの部屋にチャイムを置く。

母がボタンを押せば、わたしの部屋でチャイムが鳴る仕組みです。

これなら母は、わたしを起こすためにわざわざ部屋までこなくていい。

「これ、いいじゃん!」

と、当時は思いました。

実際、かなり助けられました。

👇ワイヤレスチャイムを見てみる。

夜中に何度も鳴るチャイム

でもーー。

夜中に鳴るんです。

チャイムが。

「ピンポーン」

「……またか」

眠い目をこすりながら起きる。

そして両親の寝室へ行く。

母と二人で父をトイレへ連れていく。

あるいは、漏れてしまった父の着替えをする。

濡れたパジャマを脱がせ、体を拭き、新しいパジャマに着替えさせる。

シーツまで濡れていれば、シーツも交換する。

そして、ようやくまた寝る。

しばらくするとーー

「ピンポーン」

またチャイムが鳴る。

「また……?」

何度そう思ったかわかりません。

一晩に何回も起こされるので、当然、朝になっても眠い。

それでも仕事に行かなければなりません。

今思えば、本当によくやっていたと思います。

母もわたしを起こすのを遠慮していた

そして、もう一つ忘れられないことがあります。

母は、わたしを起こすのを遠慮していたんです。

「明日、仕事でしょう」

「起こすの悪いから……」

そう言って、チャイムのボタンを押さずに、自分一人でなんとかしようとすることがありました。

でも、父の体を一人で支えるのは、母にとってもかなり大変です。

だからわたしは、

「遠慮しないで押してよ」

「そのために買ったんだから」

と何度も言いました。

でも、母は母で、娘を夜中に起こすことを申し訳なく思っていたんだと思います。

一番大変だったのは、父と一緒に寝ていた母

今振り返って思うのは、一番大変だったのは、父と同じベッドで寝ていた母だったということです。

父がモジモジしていれば起きる。

失禁していないか気にする。

トイレに連れていく。

漏れていればわたしを呼ぶ。

父を着替えさせる。

シーツを交換する。

そして、また眠る。

それを毎晩くり返す。

わたしは自分の部屋で寝ていたので、チャイムが鳴ってから起きることができました。

でも母は、父の隣でずっと父のようすを気にしながら寝ていたんです。

今思えば、母も相当疲れていたと思います。

それでも母は、毎日父のそばにいました。

尿とりパッドを変えても、なかなかうまくいかない

もちろん、わたしたちは何もせずにいたわけではありません。

夜中の失禁を少しでも減らそうと、いろいろ試しました。

尿とりパッドも、最初は少ない吸収量のものから、2回分、4回分、そして6回分と、より吸収量の多いものへ変えていきました。

デイサービスのスタッフさんにも相談しました。

「こういうふうにパッドを当ててみてください」

と教えてもらった方法を試してみたりもしました。

それでも、漏れる。

父は寝返りを打ちます。

そのときにパッドがズレるのか、尿がパッドから外れてしまう。

そして、パジャマだけではなく、背中のほうまで濡れていることもありました。

「どうしたら漏れなくなるんだろう」

本当にいろいろ考えました。

防水シーツを使うことにした

そこで、とりあえずできる対策として、
シーツを防水タイプにすることにしました。

父は母と一緒にダブルベッドで寝ていました。

介護用の防水シーツもありますが、値段が高い。

それに、汚れるたびに洗濯するとなると、サイズが大きくて、洗うのも干すのも大変です。

そこで我が家が使ったのが、ベビー用の防水シーツでした。

母のスペースまで防水にする必要はないので、父が寝るスペースだけに敷きました。

ベビー用ならサイズも小さい。

洗濯するのも、それほど負担ではありません。

しかも介護用より安く購入できました。

「こんな使い方もあるんだな」

と、当時のわたしは思いました。

介護用品だけにこだわらず、使えるものを探してみる。

それだけでも、少し負担が減りました。

👇ベビー用の防水シーツを見てみる

👇介護用の防水シーツを見てみる

紙パンツと尿とりパッドはネットで買うように

紙パンツや尿とりパッドは、最初はドラッグストアで購入していました。

でも、使う量がどんどん増えていきます。

尿とりパッドも、2回分吸収から4回分、6回分と、より吸収量の多いものに変えていくと、当然、購入する頻度も増えます。

そのたびにドラッグストアへ買いに行く。

これも、地味に大変でした。

そこで、紙パンツや尿とりパッドもネットで購入するようになりました。

これには本当に助けられました。

父は痩せていたので、本当はSサイズの紙パンツがほしかったんです。

でも、近所のドラッグストアではMサイズからしか置いていないことが多く、しかたなくMサイズを購入していました。

「もしかしたら、妥協して購入していたMサイズが漏れの原因なのかな」

と思っていたところ、ネットで探してみると、Sサイズもありました。

サイズを選べる。

重たいものを買いに行かなくてもいい。

家まで届けてもらえる。

介護をしている家族にとって、これは本当にありがたいことでした。

「便利なものを使っていい」と知った

父の介護をしていたころ、わたしは「介護は家族ががんばるもの」だと思っていたところがありました。

でも、実際に介護をしてみると、家族だけでがんばるには限界があります。

デイサービスのスタッフさんに相談する。

介護用品を使う。

ネットで買えるものはネットで買う。

ベビー用品だって、使えるものは使う。

そんなふうに、少しでも負担を減らしていいんですよね。

当時のわたしは、毎日を回すことに必死で、そんなことを考える余裕もありませんでした。

ただ、

「今日をなんとか乗り切る」

それだけでした。

それでも、夜はやってくる

父の失禁は、こちらの都合では止まってくれません。

昼間はなかなか尿が出ないのに、夜になるとたっぷり出る。

一度着替えさせたと思ったら、1時間後にはまた漏れている。

「これ、いったいいつまで続くんだろう」

何度もそう思いました。

そして、夜中に何度も鳴るチャイム。

眠たい目をこすりながら起きるわたし。

父の隣で、もっと長い時間、父のようすを見ていた母。

母と二人で父の介護に振り回されながら、毎日を過ごしていました。

今なら、

「もっと誰かに頼ってよかったんじゃないか」

「もっとラクをしてよかったんじゃないか」

と思います。

でも、そのときのわたしたちは、それが精いっぱいでした。

これが、わたしが実際に経験した在宅介護の現実です。

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