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50代だからこそ響いた『ようやくカレッジに行きまして』

読書

こんにちは。
50代独身、実家暮らしのいさこです。

今回読んだのは、光浦靖子さんの『ようやくカレッジに行きまして』です。

同年代のかたが新しいことに挑戦している姿に興味があって読んでみました。

ようやくカレッジに行きまして
  (著)光浦靖子

2022年8月、公立のカレッジのプロのシェフを養成するコースに入学したヤスコ。ドメスティック(カナダ)とインターナショナル(海外)の生徒が通うこの学校、ヤスコのようなインターナショナルの学生は2年のコースを修了して卒業証書を得ると、PGWP(Post-Graduation Work Permit)というカナダで3年間働く権利を得られます。

英語を上達させたい、将来カフェを開くための勉強をしたい、そしてカナダで働いてみたい。
そんな思いを胸にカレッジの門を叩いたヤスコは、言葉がわからない状況の中、様々な年齢や人種のクラスメイトと一緒に授業や実習で学び、課題に追われる毎日を過ごします。そこでは想像を超えた肉体的疲労、人間トラブルが巻き起こるのですが、同時にカナダでの様々な出会いや素晴らしい自然のおかげで、肉体が強くなったり、自分に対してこんな気づきも……!

「なぜなら私は生きるのがすごく楽になりましたし、努力はしてなくても、前の私より今の私の方が面白いですからね。ふてぶてしいですから。だって、ふてぶてしい人って面白いじゃないですか。」(本文より)

50歳から新しい挑戦をし続けるヤスコの、元気と勇気をもらえる最新エッセイ!

株式会社文藝春秋公式サイト
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163920351

留学前、テレビで「家を引き払ったのにコロナで留学が延期になり、妹さんの家に居候している」と話されていたのを覚えています。

その後、無事に留学されたと知って、「よかったね」と勝手に親戚のような気持ちで見ていました。

わたしはこれまで、がんばって挑戦している人を見るのが少し苦手でした。

若いころはとくに、「自分は何も成し遂げていない」と感じてしまい、人のがんばりを素直に見られなかったんです。

焦りや嫉妬、そういう複雑な感情です。

でも50代になり、いろんな人生経験をしてきた今は、誰かが挑戦している姿を素直に応援できるようになりました。

だからこそ、この本がとても心に響いたのかもしれません。

正直に言うと、わたしはもともと芸人としての光浦さんに特別興味があったわけではありません。

好きでも嫌いでもなく、「テレビでよく見る芸人さん」という印象でした。

でも、この本を読んで大好きになりました。

日本で芸人として成功しているのに、50代でカナダ留学を決断する。

それだけでもすごいのに、1年7か月の学費は460万円。

高い…!と驚きました。

一般人にはなかなかマネできる金額ではありませんが、親に出してもらう学費ではなく、自分で働いて稼いだお金で学びに行くというところに、覚悟と熱意を感じました。

しかも、言葉も文化もちがうカナダで料理学校に通うのですから、想像以上に大変だったと思います。

料理学校でのエピソードが多く書かれているのですが、光浦さんの表現力が本当におもしろくて、とても読みやすい。

気づけばあっという間に読み終わっていました。

外国の人たちの「自分さえよければいい」というような場面では、読んでいて一緒にイライラしたり。

シェフの言うことが絶対という空気にも、「いや、それ間違ってない?」とモヤモヤしたり。

とくにわたしは、理不尽だったり間違ったことが苦手なタイプなので、光浦さんの感じ方にすごく共感しました。

もちろん実際その立場になればガマンするのでしょうが、ストレスは相当だっただろうなと思います。

言葉の壁、文化の壁、価値観のちがい。

50代になると、自分の中の常識やスタイルがある程度できあがっています。

だからこそ、その中で未知の世界へ飛び込んでいく勇気は本当にすごい。

「挑戦するのに年齢は関係ない」

そんなことを自然と思わせてくれる一冊でした。

テレビを見ているだけでは気づかなかった、光浦さんの魅力がたっぷり詰まっています。

他にも本を出されているそうなので、さっそく図書館に予約を入れました。

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