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『もう別れてもいいですか』を読んで。結婚していなくても共感できた理由

読書

こんにちは。
50代独身、実家暮らしのいさこです。

今回読んだのはこちらです。

もう別れてもいいですか
  (著)垣谷美雨

離婚したい。でも、お金がない……。五十代の主婦が、経済的な不安と闘いながらも新しい一歩を踏み出し、離婚を達成するまでを描く。

中央公論新社公式サイト
https://www.chuko.co.jp/bunko/2024/10/207567.html

この本を手に取った理由は少し変わっているかもしれません。

わたしは独身なので、結婚生活の苦労や夫婦関係の悩みについては実体験として知りません。

だからこそ、主婦の人たちはどんなことに悩み、どんな思いを抱えて暮らしているのだろうと興味を持ちました。

そんな「のぞき見してみたい」という気持ちから読み始めた一冊です。

独身のわたしには面白くなかったセリフ

作中で印象に残ったというか、グサッときた言葉があります。

「1番上が結婚して子供のおる女、離婚した女はそれより下で、独身のままの女はいっちゃん下だわ」

垣谷美雨『もう別れてもいいですか』より

もちろん登場人物のセリフですが、独身のわたしとしては全く共感できませんでした。

結婚しているかどうか、子どもがいるかどうかで人に順位をつける考え方そのものに違和感があります。

人生の選択は人それぞれ。

結婚していても、していなくても、その人の価値が変わるわけではないはずです。

だからこそ、この言葉にちょっと傷ついてしまいました。

結婚していなくても共感できた理由

主人公は主婦ですが、不思議なことにわたしは何度も共感しながら読みました。

それは、この物語に登場する男性たちの考え方に見覚えがあったからです。

家事や育児を当然のように女性任せにする。

女性の意見よりも男性の考えが優先される。

そんな男尊女卑ともいえる価値観が物語の中に描かれています。

わたしは結婚したことがありません。

それでも、社会に出て働き始めてから、似たような価値観に触れた経験があります。

だから主人公の息苦しさが、他人事には思えませんでした。

「旦那がそう言うから」

現実のわたしの周りにも、

「旦那がそう言うから」

「旦那が反対するから」

と話す人がいます。

もちろん夫婦で相談することは大切です。

でも、そういう話を聞くたびに、

「あなた自身はどう思っているんだろう?」

と感じることがあります。

自分の意見よりも相手の意見を優先することが当たり前になると、自分の気持ちがわからなくなってしまうこともあるのかもしれません。

この本を読みながら、そんなことも考えました。

「ガタピシ」という言葉を初めて知った

この本を読んで初めて知った言葉があります。

それが「ガタピシ」です。

わたしは最初、方言かと思いました。

気になって調べてみると、語源のひとつとして仏教用語の「我他彼此(が・た・ひ・し)」があるという説を知りました。

自分と他人。

あれとこれ。

そうした区別や対立が生まれることで、物事がスムーズにいかなくなるという意味があるそうです。

本当に意味深い言葉です。

そして、この小説の内容そのものを表しているようにも感じました。

夫婦の対立。

男女の価値観のちがい。

世代間の考え方のちがい。

さまざまな「ガタピシ」が描かれている作品だったと思います。

新しい一歩をふみ出すむずかしさ

この本を読んでいて一番共感したのは、新しい一歩をふみ出せない気持ちでした。

主人公とわたしでは立場がちがいます。

結婚もしていませんし、置かれている環境もちがいます。

それでも、

「今さら変われない」

「このままでも仕方ない」

そんなあきらめにも似た感情は理解できます。

何歳になっても、新しいことを始めるのは勇気が必要です。

だからこそ、主人公の気持ちに共感しながら読みすすめました。

まとめ

『もう別れてもいいですか』は、単なる夫婦の物語ではありませんでした。

女性の生き方や、自分らしく生きることについて考えさせられる一冊でした。

主婦ではないわたしでも共感できる場面が多くあり、読み終えたあともいろいろ考えさせられました。

結婚している人はもちろん、わたしのような独身女性にも読んでみてほしい作品です。

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