こんにちは。
50代独身、実家暮らしのいさこです。
今回読んだのはこちらです。
50歳になりまして
(著)光浦靖子
出版社のサイトでの説明は以下の通りです。
後ろ向きに考え抜いたその先には、
人生後半戦を明るく照らす
私の「ガンダーラ」があるはずだ!コロナ禍の変化、更年期のとまどい、そして老後の話……
株式会社文藝春秋公式サイト
話題沸騰の「留学の話」を含む、書き下ろしエッセイ集。
(https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163913780)
前回読んだ『ようやくカレッジに行きまして』がとてもよくて、すっかり光浦さんのファンになってしまいました。
そこで今回は、図書館で予約していたこちらの本を読んでみました。
時系列でいうと、もしかしたらこちらを先に読んだほうがよかったのかもしれません。
まあ、そのあたりは置いておきましょう。
読んだ感想をひと言で言うなら、
「やっぱり光浦さん、いい!」
です。
光浦さんの声が聞こえてくる
この本を読んでいてまず感じたのは、とにかく読みやすいということ。
文章が話し言葉に近いので、読んでいると自然と脳内で光浦さんの声が再生されます。
テレビで聞いていたあの声、そのまま。
まるで目の前で話を聞いているような感覚で、どんどん読み進めてしまいました。
文章がうまい人はたくさんいますが、「声が聞こえてくる文章」を書ける人はそう多くない気がします。
「わかる、わかる」に何度も出会った
読んでいて何度も思ったのが、
「わかる、わかる!」
でした。
光浦さんの考えかたや感じかたに、共感する場面がとても多かったんです。
とくに少しネガティブなところ。
物事をあれこれ考えたり、自信があったりなかったり、前向き一辺倒ではないところ。
なんだか勝手に親近感を覚えました。
逆に、いつもポジティブで物事を深く考えない人が読んだら、
「そうかな?考えすぎじゃない?」
となる部分もあるのかもしれません。
でもわたしには刺さる言葉がたくさんありました。
「神のお告げ」の話に共感した
特に印象に残ったのが、光浦さんが「神のお告げ」と呼んでいる考えかたです。
何か行動を起こすときって、理由はひとつじゃない。
いろんな理由が少しずつ重なって、気づけば一つの方向に向かっている。
そんな内容でした。
これを読んで、
「ああ、わかるなあ」
と思いました。
わたしも何かを決断するとき、あとからふり返って理由を整理しながら、自分自身を納得させることがあります。
もしかしたら、それは単なるこじつけなのかもしれない。
でも、その積み重ねが背中を押してくれることもある。
だから光浦さんの言う「神のお告げ」が妙にしっくりきました。
「もう一つの人生を回収する」という言葉
そして、この本で最も印象に残ったのがこの言葉です。
英語から逃げた分岐点に戻って、もう一つの人生も回収したいんです。
(光浦靖子『50歳になりまして』より)
この一文を読んだとき、思わず本を閉じて考えてしまいました。
人生を何度もやり直すドラマや映画がありますよね。
でも現実にはそんなことはできません。
だからこそ、ときどき思うんです。
もしあのとき別の選択をしていたら。
もしちがう道に進んでいたら。
今とはちがう人生があったのかな、と。
でも、それは今の人生をやり直したいわけではない。
かといって後悔とも少しちがう。
そんな説明しづらい気持ちを、光浦さんは「もう一つの人生を回収する」という言葉で表現していました。
わたしはこの表現がとても好きです。
そして、とてもしっくりきました。
さらに光浦さんが好きになった
この本を読んで、ますます光浦さんが好きになりました。
正直に言うと、今は芸人としての光浦さんより、作家としての光浦さんのほうが好きかもしれません。
もちろん芸人さんとしての経験があるからこそ、あの文章が書けるのでしょうけれど。
読んでいて何度も共感し、ときには励まされ、ときには背中を押されました。
同年代だからこそ感じることも多かったです。
これから光浦さんがどんな生きかたをされるのか、とても気になります。
そしてわたしもまた、自分なりに新しいことに挑戦してみようかなと思いました。
そんな気持ちにさせてくれる一冊でした。
もちろん、次の光浦作品も読む予定です。


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